これまた、昨今の流行りだなぁ、という感じのタイトルですね。
この作品はなろう小説のコミカライズ版のようです。
いやはや、最近のなろうの勢いは留まることを知りませんね……。
時流に乗った作品ばかりなので、正直同じようなタイトル、同じような設定の作品が乱立しすぎていて、どれが面白くてどれが面白くないのかの判断が非常に難しいです……。
まあ、読んでみればわかることなのですけどね!
以下、感想です!
簡単なあらすじ
大まかなあらすじはこんなところでした。
突っ込みたい要素が結構ありましたが、まだ1巻なので細かい設定が出ていないだけなのでしょうか。
順々に書いていきます。
感想1:絵が下手……?
これは非常に気になりました。
なんというか、絵に動きが全くない。
ヒロインが主人公の机を叩いて文句を言うシーンとか、そのヒロインが主人公に激高して主人公の持つ本を弾き飛ばす場面とか、決闘中に、床を転がるヒロインの描写とか、屋上に連れ出すまでの道中の動きのない光景とか……。
絵が生きていないというか、描写が少々稚拙過ぎて、内容がさらにチープなものになってしまっているような、そんな印象を受けました。
あまり動きのないシーンであれば、ヒロインがかわいく描けていたりするので、ちょっともったいないなぁ、と思いました。
技術が向上すれば化けるのでしょうが、こと1巻の状況では、「絵がいい!」と手放しに褒められるような作品ではないな、というのが正直な感想です。

感想2:ガバガバに感じる設定
主人公は十万人以上存在する魔法師の中の頂点に立つ、最強の魔法師である――。
12歳の時点で。
この時点で「やりすぎじゃね……」と思ったのですが、何かしらの裏付けがあればまだ納得できます。
しかし、主人公が最強であることの理由が全く出てきませんでした。
才能という言葉で片づけるのは都合が良すぎる気もしますが……。
主人公は6歳から兵役につき、1巻開始の時点で10年が経っているようです。
軍の規定では、十年間軍役を務め、一定の戦果を挙げた者には退役の自由が認められており、主人公はこの制度を利用して、総督に軍部から退くことをお願いしているのですが、
この規定、どういう意図で策定されたものなのでしょうか……。
魔物の脅威に常に怯えている人類にとって、一定の戦果を挙げられるほどの優秀な人材は、人類にとっては希望のようなものです。
それをみすみす失うような制度。この漫画の人類は、一体どこを目指しているのでしょうか。
当然、軍人も一人に人間には違いなく、様々な自由意志があることでしょう。
だから、退役を可能とする規定はそれを尊重するために設けられた規定なのかもしれませんが、だとしたら説明が足りなさすぎる。
漫画内の説明だけ受ければ、最強の魔法師である主人公を、学園にぶち込むための都合の良いルールとしか思えません。
タイトルから感じるに、最強のキャラクターがそれを隠して生きていく、というのがこの作品の主題なのだと思いますが、そういった作品は最近では大量に出回っています。
なので、こういう細かいところでも、読者を納得させるような、そういう緻密なストーリテリングを期待していたのですが……正直、少しがっかりしました。
感想3:圧倒的に頭の悪い主人公の周りの人間たち
最強設定の物語でよくあることだとは思うのですが、周りの登場人物たちが馬鹿丸出し。
まず最初に、主人公の同級生たち。
主人公を相対的に引き立てるためには必要なキャラクターなのだとは思いますが、それにしても、モブがモブのまま。一切魅力がない。
学園もので行くのであれば、もう少しクラスメイトたちを個性的にして、魅力のあるキャラクターはクラスの中にもいるよ! という風に表現した方が、いいんじゃないかなぁ、と思いました。
正直、ヒロインを邪険にした主人公を見て目くじらを立てる同級生たち、という設定は見飽きました……。この展開が多すぎる……。
メインキャラクターにのみ生命を吹き込んで、それ以外のキャラクターはないがしろ、という印象を受けました。
モブだってちゃんと生きているんです。
それなりの描写をしてあげてください……!
感想まとめ
正直、2巻を買うことはないかなぁ、と思いました。
設定にも物語にも真新しさはなく、登場人物にも魅力は感じられない。今後の展開も別に気にならない。
と、調べてみたところ、すでに連載は終了しているようです(全2巻)
打ち切り、というやつなのでしょうか。
全2巻なら、あと一冊だけだし、買いそろえようかなぁ、と思ったのですが。

ここで全部読めるのですね……。
ていうか、このサイトの存在を始めて知りました。
何やら異世界系など、香ばしそうな作品が無料で読めるようなので、今度覗いてみようと思います。
以上、感想でした。
(ジャケットは格好良い)