なんか事務的なスキルアップにつながる書籍はないかなぁ、と楽天koboを漁っていて見つけたこの一冊。
スキルアップ書というよりは、自己啓発本にジャンル分けされるような内容でした。
具体的にどんなスキルが必要なのか、という話はほとんどなく、「事務員としての心がけ」みたいなことが述べられている作品です。
すでに事務員として働かれている人向けというよりは、これから事務員として働く方や、まだ事務員となって間もない方にオススメかな? という感じでした。
自己啓発本というよりも小説チックな書き方
よくある自己啓発本のような構成ではなく、小説形式(物語形式)で、事務員として大事なことを伝えていく、というスタイルの本でした。
主人公が事務員として仕事を始め、優秀な事務員である先輩から事務員としての考え方などを教わっていき、成長していく、というのが大まかな流れです。
作者さんが読者に伝えたいのはあくまで事務員としての考え方などのようなので、小説として完成度が高い! ということはありませんでした……。
ただ、物語の流れに沿って事務員としての考え方が述べられていくので、堅苦しくなく、非常に読みやすい作品だと思います。
感想
個人的に一番頭に残ったのが、主人公がエクセルのマクロを使うところ。
事務員と言っても、職場によってその内容はまちまちなので、一概には言えませんが、エクセルの関数とかマクロは事務員の必須スキルといっても過言ではない、と個人的に思っています。
まあ、別に、そんなもの覚えてなくても仕事はできます。
ですが、効率的(特に時間効率)という観点で考えれば、エクセルの関数やマクロはとても重要です。
事務員の方の中にも「パソコンは苦手なんだ……」という人は少なからずいると思いますが、エクセルを少しでも使えるようになると事務仕事は世界が変わりますので、「効率よく仕事をして、残業時間を減らしたい」と思っている事務員の方は、自分に鞭打ってでも勉強してみることをオススメします!
作中にも触れてますが、この勉強方法として一番良いのは「実際にやりたいことを考えて、それをやるにはどうすればいいのか調べながらやる」ということだと思います。
「本を読んで勉強しよう!」と意気込み、1ページ目からパラパラめくっても、自分の仕事には一切関係のない内容が多かったりして、途中で挫折してしまうのが常です(苦手な人は特に)
なので、まずは「どういうものがあったら便利だなぁ」というとこから考え始め、その具体的な方法をネットで検索、わからない単語なども全部検索。
それを繰り返していくと、いつの間にかエクセルの技能なんてものは身についていたりするものです。
(ただ、最初に全体像をぼんやり見てからの方が理解が早くなる人もいると思うので、その場合は基礎を学べる本を読んでみることをおすすめします)
『事務員よ、大志を抱け!あなたじゃないとダメだと言われる10個のコツ』はそういった、事務員のためのブレイクスルー集みたいな本ですので、仕事の中で何かを変えたい、と思っている方は是非読んでみてください。
また、これから事務員となる方。この本に書いてあることが全てではありませんが、とてもよい心構えを勉強することができる本だと思うので、是非手に取ってみてください!